美術・絵画

 


旧 美術・絵画


項目

高校のクラブと美術

西欧美女・マリア像・絵画

現在そこにあるマリア


ルネッサンス画人年表

ウッフィツイ美術館展 

フィリッポ・リッピとボッテイチェルリ

ボッテイチェルリの生涯

北方ルネッサンスとファン・アイク 

バロック画人年表

カラヴァッジオ

カラバッジオ展と西山まりえさん

メデイチ家の音楽と美術

ヴェネツイア派の画人

美術展ざんまい?

マグダラのマリア

グスタフ・クリムト

大原美術館

徳川美術館

現実のマリア





  

 高校のクラブと美術   

 
 昨年からブログを380本近く書いてきました。訳のわからない古楽やら線香ただよう宗教音楽、この先には老人の遊びと化しそうなヨットの話、絶滅した外航船員のおはなしをアップしてまいりました。まだ美術関係のブログを書いたことはありません。実は私は高校のときには美術クラブに入っておりました。デッサンもまともに書けないような部員でしたが、油絵を中心とした活動をしていました。卒業までまともな作品・絵はひとつとして描けませんでしたが。

 それでもクラブは活発なクラブでした。当時は、施設・ハコモノがまだ貧弱な時代で、県にひとつしかない美術館に定期展示会をもっていて,他高や美術団体からうらやましがられていました。 受験校でしたので、学校の方針として受験第一ですから、活発なクラブはご迷惑という方針で、部活動にいろんな規制をかけられておりました。 落ちこぼれの生徒でしたので、クラブに行くことのみが楽しみで、また受験のもろもろの空気に反発しながらも、それがあるので学校に行けていたようなものでした。 クラブでイベント・展示会に向かって、皆でやることはその後の人生に役立ったように思います。 でも卒業以来だんだんと美術そのものは興味が薄れていき、美術館へも滅多にいかなくなりました。人生の楽しみにはそれはなれませんでした。自分の楽しみ・興味はヨットや古楽のほうに向いて生きてきました。だからこのブログにあげることが少ない理由でしょう。古楽と同じでバロック・ルネッサンスの絵画はすきです。

 歳を重ねて老人になってから考えてみますと、高校段階のクラブは大切なものです。その後の人生に大きな影響を与えることがあります。クラブの同級の男子5人のうち3人は美大にすすみ、その後、絵で一生生活しているのですから。自分が好きで努力もしないで、できるものを早くみつけて、高校にそんなクラブがあるなら、入ってやっていくべきでしょう。

     2014-11-5


    高校の音楽と人生の楽しみ







   


   ルネッサンス画人年表  

      ヴァザーリによる

 ヴァザーリ著 ルネッサンス画人伝


 ルネッサンスの画人を没年を基準として年表にまとめてみました。いざ表にしてみるとイタリアルネッサンスに目がいきがちですが北方ルネッサンスといわれるファン・アイクが早い時期だったとわかります。バロックの画人ともごっつちゃになっていますので自分的に整理がつきました。
 ヴァザーリのルネッサンス画人伝は同時代の人間による列伝で貴重な証言となります。


 年・没年順    画人      代表作


1240-1302   チマブーエ    聖母子と聖人


1267-1337   ジョット    エジプトへの逃避


1401-1428   マザチョ    楽園追放


1390-1441   ファン・アイク   ルーブル美術館    ロランの聖母


1400-1455  フラ・アンジェリコ    受胎告知


1406-1469   フィリッポ・リッピ    自画像


1397-1475   ウッチェルロ   サンロマーノの戦い


1410-1492   ピエロ・デルラ・フランチェスカ   セニガリアの聖母


1431-1506  マンテーニャ  聖セバステイアヌス


1445-1510  ボッテイチェルリ    ヴィーナス誕生


1477-1510  ジョルジョーネ   聖家族


1430-1516  ベルリーニ     聖母子


1450-1516  ボスorボッシュ    快楽の園

 


1452-1519  レオナルド・ダ・ビンチ   岩窟の聖母

ダ・ヴィンチの音楽 9分 アントネッロ演奏

https://www.youtube.com/watch?v=kgEF5dEt3Rc

 

1483-1520  ラファエルロ     牧場の聖母


1471-1528  デューラー

 

1475-1564   ミケランジェロ    アダヌの創造


1520-1569  ブリューゲル   バベルの塔


1487-1577   テイツイアーノ  聖母被昇天







       2014-11-22

 

 




   ウッフィツイ美術館展    

 
 都立美術館で開かれているその美術展に行ってきました。ボッテイチェルリを中心とした企画でした。死ぬまでには行きたいということが多すぎる老人ですが、このフィレンツエとウッフィツイもその一つです。昨年のラファエロ展では大公の聖母が中心でした。日本でも年数を重ねれば好きな絵にめぐり会えるのですが時間がかかりすぎますね。

 この種の美術展で感じる良さは、高い山は富士山のようにそれ一つが孤立して有るものではなくて、山脈の中で際立っている峰がボッチチェルリでありラファエロであるということに気が付くことです。その周辺の小峰や連山にあたる周辺画家の作品が一緒に展示されます。

 ルネッサンスでは徒弟制度で画坊に入り、親方に師事して、模写することや親方の作品を共同して制作することから自分も成長していきます。ゆえに似たような作品でオーラのない作品群・まあ職人さんと云われますが・存在するのです。

 芸術はマネルことから始まりますね。音楽のバッハも楽譜を模写したり、当時の有名作曲家の作品を編曲したものが結構あります。そうして偉大になっていきました。

 日本のこの種の美術展も期待が大きいとがっかりさせられるのも事実ですね。


   2014-12-9






   フィリッポ・リッピ1406-1469とボッテイチェルリ1445-1510 



      

 リッピ 1406-1469      

ボッチチェルリ 1445-1510

 ウフィッツイ美術館展に行ってきました。見ものの中心はボッチチェルリの・パラスとケンタウロス・ですね。


    

   パラスとケンタウロス

 ウフィッツイに数ある名作をもってくるわけにもいかず目玉はこれになりました。昔から日本で行われる外国美術展は目玉ひとつでがっかりさせられることが多いです。これだけ海外旅行が気軽に行けるようになったのですから、しっかり準備して本場へ行くしかないのでしょう。

 ルネッサンス画人年表をここで挙げましたが、ボッチチェルリの師匠であるフィリッポ・リッピとボッチチェルリが好きです。リッピは修道女と駆け落ちして結婚するくらいなので、素行は悪いです。でもそれゆえに女性を描いたら素晴らしですね。


  

  フィリッポ・リッピ 聖母子と二天使

 サンドロ・ボッチチェルリはフィレンツエのメデイチ家の庇護のもとに活躍したのですが、あのルネッサンスを破壊したサボナローラを信心したのには感心しません。彼と一緒に火あぶりにならなくてよかった。我が家ではルーブル美術j館に行ったときに気に入って買い求めたポスターでトルナフオニの三美神を飾っています。


    

 ボッチチェルリ  トルナフオニの三美神


今回の美術展では目玉ではなく下絵が一番でした。作品名忘れました。何とかの聖母子
と思われますが、もちろんサンドロ・ボッテイチェリです。


  

  マリア様がすばらしい。


     2014-12-4


 








   ボッテイチェルリの生涯

   ボッチチェリとルネッサンス美術展を見て


 

 受胎告知の右側部分


 

 受胎告知の左側部分


 ボッテイチェルリとルネッサンスという美術展に行ってきました。英語表記はMoney andBeauty 副題はフィレンツエの富と美です。
 大好きなルネッサンスとボッテイチェルリなので飛びついて行きました。会場に入るとすぐにフィレンツエ金貨の展示です。うーん予想外の展開です。展示の趣旨は副題のとうりです。それでは集客が悪いと、日本主催者の判断で見えにくくなっていたものと想像します。たぶん外国で英文のタイトルどうりの企画展をやっていて、それをそまま輸入したというのが実情ではないでしょうか?老生としてはフィレンツエは大変結構なんですが、勝手な思い違いでした。
 日本へ外国の展示物を多くを持ってこれない事実があるので、それ相応の絵の数です。やっぱり上野あたりの美術館の同種の展のほうが数が多いような気がしますけれども。

 今回の目玉はフレスコ画の受胎告知でしょう。243x555cmの大きな展示です。上にその左右の1部をのせました。右のマリア様の絵の稚拙さをお感じになりませんか?どこにもそのことは述べられていませんが、老生は彼の他の作品の聖母とは違和感を感じてしまいます。修復作家が書き足したものか、または弟子の描いたもののように思います?

 ボオッチチェルリはフィリッポリッピやヴェロッキオの工房で学び、独立します。メデイチ家の大ロレンツオの庇護をうけ、そこで新プラトン派の哲学者から刺激をうけて、ヴィーナス誕生やプリマベラ・春などのルネッサンスを代表する絵画を描きました。メデイチ家は資産管理もできずに散財もしすぎて破産します。ロレンツオの死後、フランスのフィレンツエ侵入を許し、メデイチ家は追放されます。その混乱に乗じてルネッサンスを否定するサヴォナローラの神権政治が台頭します。ボッテイチェルリの作品も焼却されるものがでてきました。彼もサボナローラを信仰するようになり、作品の輝きを失い,1510年に失意のうちに亡くなりました。創作には大きくその精神的なものが影響する良い例ですね。



 年      事項                      メデイチ家動向


1445   サンドロ・ボッチチェルリ生誕
1464   フィリポ・リッピの工房に弟子いり          コシモ・デ・メヂチ死去
1466-67 ヴェロッキオ工房に出入り
1472   サン・ルカ画家組合に加入

 

1475   東方三博士の礼拝

 

自画像・上の絵の右端部分

1478 ジュリアーノ・メデイチ暗殺・パッテイ家の陰謀

1477-78   春・プリマヴェーラ
     

1482 パラスとケンタウロス

 

1483  三美神を伴うヴィーナスからの贈り物を差受かる若い婦人

 

1483・5   ヴィーナスの誕生
    

 マニフィカートの聖母

1492  ロレンツイオ・メデイチ死亡
1494  メデイチ銀行解散、フランス軍侵入   メデイチ家追放
     

 サヴォナローラ神権政治
      

1498   サヴォナローラ絞首刑にされる
      今回の展示品にあり
     

1501   神秘の降誕

1503  ピエロ・デ・メデイチ水死
1510  死亡、オニサンテイ協会に埋葬


     2015-4-18





 






   バロック画人  年表  

 年     画人       作品


1573-1610  カラヴァジョ    聖マタイの召命


1541-1614   エル・グレコ


1577-1640   ルーベンス     マリー・ド・メデイシスの生涯


1599-1641   ヴァン・ダイク    ヘンリエッタ・マリアと小人


1593-1652   ジョリュジュ・ラ・トウール

ルーブル美術館  マグダラのマリア


1599-1660   ベラスケス   王女マルガリータ


1598-1664   フランシスコ・デ・スルバラン


1594-1665   ニコラ・プッサン   アルカデイアの牧人


1606-1669   レンブラント     夜警


1632-1675   フェルメール   真珠の耳飾の女


1617-1682   バルトロメ・エステバン・ムリーリョ    無原罪の御宿り




 バロック絵画を背景とした バッハ インベンション9番 演奏 ダニエル ピアノ 2分

  https://www.youtube.com/watch?v=-GeRmtnF3Uw

        2015-1-4


   







   ミケランジェロ・メリージ・カラヴァッジオ 
 
                若桑みどりによる



  

 1571-1610

 CARAVAGGIO・カラヴァッジオは古楽のモンテヴェルデイのようにルネッサンスからバロックを創生した人物です。ミラノに出てペテルツアーノ弟子入りした。ローマにでて1596年の書簡にもうすでにこの若者は大家であることと手におえない人物と伝えている。後にまさに喧嘩で殺人を犯して官憲により追われて流浪する。36歳で客死することになる。

 彼以前には日本語のマンネリの語源になったマニエリスムの時代があり、あのきらびやかなルネッサンス絵画から堕したマニエリスムの時代を脱して、バロック絵画を切り開いたのが、老生のすきなカラヴァッジオです。

 貧民のために尽くした活動をした聖フィリッポ、ネリらには熱烈に支持され、伝統的な修道僧たちには拒否された。イタリア本国よりはヨーロッパの国々で広がった。



  

 ゴリアテの首を持つダビデ  首は自画像です

  美術館別カラヴァッジオ作品一覧  便利なサイトありがとう!

 http://matome.naver.jp/odai/2134894430053076201



  バッハ チェンバロコンチェルト 5番 BWV1056  演奏トレヴァー・ピノック 3分 
 http://www.youtube.com/watch?v=dvUf8vmUlAw&list=PLE0A1A5E89D516561&index=50
  背景にカラバッジオがみられます


    2015-1-28



   








   カラバッジオ展と西山まりえさん 

    
      

 チェンバロとハ-プで活躍する西山まりえさん


 NHKFMの朝の番組・古楽のたのしみで大塚直哉さんと西山まりえさんのチェンバロ特集の放送がありました。留学時代のお話や大塚さんとのクラス会を彷彿させる西山さんとの会話を楽しませていただきました。実際の演奏もあり、よい番組であった。

 その西山さんがカラバッジオ展での法悦のマグダラのマリアについて述べておられます。 彼女は展覧会での協賛演奏会をされました。

 確かに殺人事件を起こした後に描いたこの作品は実際に実物を見てみると、何か戦慄を与えられます。

 最近に彼の作品と認証されたもので、日本での公開が世界初公開とされています。


    

 カラヴァッジオ  法悦のマグダのマリア



    演奏 西山まりえによるチェンバロとハ-プ

   スカルラッテイソナタ  4分
   https://www.youtube.com/watch?v=_sWBYI38UZU

   バッハ ゴ-ルドベルグ変奏曲    4分 
   https://www.youtube.com/watch?v=86-PeZhHiLk

   モンテベルデイ Si dolce バロックハ-プによる 5分
   https://www.youtube.com/watch?v=_lJitVx_6t8

   フレスコバルデイ  バロックハ-プによる 4分
   https://www.youtube.com/watch?v=1-v84wm6WC4

   ゴシックハ-プによる  4分   いいね
   https://www.youtube.com/watch?v=inVPVmxWlG8



        2016-4-30





   








   西欧美女の追及  マリア像・絵画 

 
 散歩のときに小学生の子供たちをよく見かけます。日本の子供たちも随分とカワイクなってきました。若い女性もスタイルもよくなり、われらの世代の顔だけ美人の時代は、遠い昔になりました。
 船乗りをしていたので、世界の女性を見る機会がありました。スウエーデンでは街のキオスクにもはっとする美人がおります。アンダルシアのカフェではピューと口笛を吹きそうになる美人さんとも会いました。
 明治の開国以来、日本の美意識も西欧フィルターにかかって現代まで来たのでしょう。老成になっても西欧美人さんが一番だと思っています。若者よ美を求めるなら西欧に旅せよといいたいくらいです。BC級の秋葉原アイドルを求めてはいけません。
 西欧でもマリア像・画が女性の永遠の追及の美として表現されています。絵だけではなく古楽のマリア賛歌・マニフィカートを教会で聞きながら好きな聖母マリアさまの絵を眺めたいものです。宗教心は持ち合わせていませんが。

  森麻季 さんのアヴェマリア 3.35分  
   http://www.youtube.com/watch?v=CN1A5GFBcAo

  あくまで個人的な順位です。今後もいいものがあれば変更していきます。暫定としてごらんください。


     マリア・ビーナス ベスト10         暫定


順位      作品            作者            所在
1

ほつれ髪の女性             ダヴィンチ             パルマ国立美術館 北イタリアのパルマ


2

ヴィーナスの誕生       ボッチチェリ           ウフィツイ美術館    フィレンツエ


3

 

ピエタ         ミケランジェロ           サン・ピエトロ大聖堂     ロ-マ・ヴァチカン


4

大公のマドンナ       ラファエロ          ピッテイ美術館    フィレンツエ


5

聖母子と2天使    フィリッポ・リッピ        ウフィツイ美術館     フィレンツエ


6

マニフィカートの聖母    ボッテイチェッリ      ウフィツイ美術館     フィレンツエ


7

ウルビーノのヴィーナス    テイツアーノ             ウフィツイ美術館     フィレンツエ

眠れるヴィーナス  ジョルジョーネ                  ドレスデン国立絵画館

兄弟子ジョルジョーネの未完作をその後テイツアーノが完成させ。    


8

聖処女マリア    ヤン・ファン・エイク            ゲントの祭壇画


9

バルトロメ・エステバン・ムリーリョ                             プラド美術舘


10

聖母マリア        サッソフェラート           アイルランド国立美術館?


  番外

1

マドンナ        ムンク             ムンク美術館           ノルウエーオスロ



2

ピエール・ミニャール                    ルーブル美術館



3

ベアトリーチェ・チェンチの肖像  グイド・レーニ      バルベリーニ国立絵画館      ローマ

 


      2014-11-13


 

 


   現在そこにあるマリア   作成中





  Music in Europe first half XVII Century Jordi Savall
  https://www.youtube.com/watch?v=FqX6x3pcL4E  60分

  Marc Antoine Charpentier: Messe et Motets pour la Vierge - Jordi Savall, Le Concert des Nations

 Arianna Savall, soprano Raphaële Kennedy, soprano Elisabetta Tiso, soprano Judit Scherrer-Kleber, mezzo-soprano
 Pascal Bertin, countertenor Emmanuel Bardon, countertenor Jean François Novelli, tenor Lluis Vilamajo, tenor
 Jordi Ricart, baritone Daniele Carnovich, bass Yves Bergé, bass

 Jordi Savall, dessus de viole Imke David, haute-contre de viole Joanna Valencia, tenor de viole
 Guido Balestracci, basse de viole Bruno Cocset, basse de violon Xavier Puertas, violone -
 Marc Hantai & Charles Zebley, flutes traversieres Xavier Diaz-Latorre, theorbe
 Luca Guglielmi, orgue et clavesin

  https://www.youtube.com/watch?v=L7CYeHpy1zs 92分





   ヴェネツイア派の画人  


ヴェネツイアは船乗りであり交易の商人でもある人々で1000年にわたり繁栄してきた国です。 そのためには徹底した民主主義を追求しました。 宗教にも一定程度距離を置き、出版の自由のある当時としては例外的な国でした。

  交易で富を手にした商人はノブレスオブリージとして社会を指導し、また自由で華麗な音楽と絵画を生みました。音楽ではモンテベルデイによるバロック音楽の誕生を、絵画ではテイツアーノのベネツイア絵画に花咲きました。 専門的ではないけれど、場合によってはそれ以上のデイレッタントが芸術を躍動させました。

 
ヤーコボ・ベッリーニ 1400-1470   聖母子

 



ジェンテイーレ・ベリーニ 1429-1507 サン・マルコ広場の聖十字架の列



ジョルジョーネ 1477-1510  カステルフランコ祭壇画

 

カルロ・クリヴェッリ  マグダラのマリア 1477頃

 

 

 


ジョバンニ・ベリーニ 1430-1516 レオナルド・ロレダン



ヴィットーレ・カルパチョ 1455-1525  聖ウルスラ物語 連作



バルトロメオ・ヴェネト 不明-1531 フローラ 肖像画家


セバステイアーノ・デル・ビオンボ 1485-1547  ラザロの蘇生 リュートのソリストでもある


テイツイアーノ・ヴェチェッオ 1488?-1576


 

パオロ・ヴェロネーゼ 1528-1588  レパントの海戦



テイントレット 1518-1594  カナの婚礼



ジョヴァンニ・バッチスタ・ピアッツエッタ 1682-1754 聖母の被昇天



ジョバンニ・バッチスタ・テイエポロ 1696-1770  マンドリンを持つ女





     2016-2-11









   美術展ざんまい?   

  

 都内で行われている3つの美術展に行ってきました。 上野でのボッテイチェルリ展とカラバッジオ展、江戸東京博物館でのダ・ヴィンチ展です。

 本当は月曜日に出かけようと準備していましたが、カミさんから休館日では?との指摘でサイトで調べたら休みでした。無駄行きになるところでした。でも翌々日の水曜日は月に1回実施される(毎月第3水曜日で今回行ったのは3/16))シルバ-デイで老人は無料の日であることが判明しました。 カラバジオ展もやっていましたので見逃せません、それで3つ美術展を見るハメになりました。

 新3Pのペ-ジに投稿してくださる大幡さんは、まとめて日に4作も映画をみることがよくあるそうです。そんなに見て大丈夫かと他人事で思っていましたが、美術展で爺爺もやってしまいました。
 都内に出るにはJRの交通費がバかにならないので、ついつい貧乏根性です。 さすがにこの日は老人無料日だけに、ボッテイチェリは入場20分待ち、ダ・ビンチは唯一の大作・糸巻きの聖母だけみるのに60分待ちでした。また有料のカラバッジョ展は混んでなくてよく見られました。

 浮いたお金でいつもは買わない公式本を3冊買いました。混んでいたのを理由にして、あとで本を見ればよいかと変に納得してしまい、折角の実物はウツロに見て、早歩きで見てしまいました。 それでも最後の江戸東京博物館では疲れたのか、20分ほど椅子に座ってウツラウツラです。 やっぱり安さにツラれたのでは、わざわざ都内の美術館に足を運んだのがモッタイない。 じっくりと時間をかけて見るのが良いですね。

 日本で開催される海外作家の美術展はオリジナル作品が少ないのが普通です。ボッテイチェリとカラバジィオは意外とオリジナルの作品が多かった。 ダビンチはそもそも残っている作品が少ないのですが、糸巻きの聖母の1作だけで、それを見るのに行列で時間がかかりヒドイ状態ですので、オススメしません。ダビンチ周辺作家群の展示品は贋作作家のほうがもっと上手いのではと感じさせました。埋め草的展示である周辺作家作品の出来が悪い印象です、といっても混んでいたのと寝ていたのですばやく終えてじっくり見てはいませんが。



糸巻き(糸車)の聖母・バクル-の聖母

 
 最後に上野公園でお昼に巻きずしを食していましたが、ご注意あれ、カラスにあっと云う間に半分をかっさらわれてしまいました。 あそこのカラスはしたたかです。これからの桜の宴でもカラスはさぞ活躍するだろうと思われます。


              2016-4-8
    









     マグダラのマリア  Mary Magdalene

  

  バッハの妻はアンナ・マグダレ-ナです。かわいらしい愛らしい音楽帳を残してくれました。 
 西洋ではマグダラのマリアにまつわる芸術作品が多い。芸術的インスピレ-ションを多くの人に与えたのでしょう。

 マグダレ-ナはキリスト教の聖人で、キリストの磔刑と復活をみつめた人と言われています。謎の部分も多く、娼婦であったとの説もあり、今では改悛した娼婦の守護聖人となっています。  また、キリストとの子供をなして、その子サラと伴に、キリスト死後にマルセ-ユに行き、そこで隠士生活をおくった説もあります。


 



正教会のイコンによるマグラダのマリア

 

カルロ・クリヴェッリ 1477

 


コレッジョ 1522-24

 


レオナルド・ダ・ヴィンチ 1498 最後の晩餐 イエスの右の女性?

 
テイツイア-ノ 1511

 


エル・グレコ 1580 改悛するマグダラのマリア


カラヴァッジオ 1571-1610

 


ホセ・デ・リベ-ラ 1591-1652 マグラダのマリアの浄化

 


ジョリュジュ・ラ・トウール 1593-1652

 


グイド・レ-ニ 1635

 


ニコラス・レグニ-ル







  山田耕筰 マグダラのマリア 1916  15分
  https://www.youtube.com/watch?v=XJu6GbYl-C0

  13世紀コルト-ナの町の聖歌より  6分
  https://www.youtube.com/watch?v=E9xiTWAnLYg

  アンナ・マグダレ-ナ・バッハの音楽帖より
  演奏 リンデ、レオンハルト、エリ-・アメリング  45分
  https://www.youtube.com/watch?v=OpL8NYdRK68



       2016-4-8






   グスタフ・クリムト

  

1862-1918

 近代・現代絵画には個人的な興味・関心がない爺爺です。 クリムトには惹かれるものがあります。 彼の絵には金沢の金箔文化が西洋に流れたのでしょうか、信長・秀吉の時代の屏風絵を見ているようなといいますか、そのようなものを感じさせられます。実際に琳派の影響をクリムトが受けているといいます。

 映画「黄金のアデ-レ名画の帰還」をアマゾンプライムで見ました。実話で、ナチスに略奪されたユダヤ人叔母アデ-レの絵をアメリカに逃れた姪が厳し裁判の末に取り戻すスト-リ-です。良い映画ですので機会があればオススメです。

   グスタフ・クリムトは彫板職人の家に生まれ、工芸学校に学び弟とともに装飾を中心とした仕事についた。劇場の装飾で大いに評価され賞を授与された。ウイ-ン大学の天井画を依頼され論争が起こりクリムトが契約破棄を求め報酬を返却した。この絵はナチスにより没収された。保守的な組合を嫌ってウイ-ン分離派を作成し初代会長を務める。1905年に分離派を脱退した。上流婦人の肖像画を多く手掛ける。1918年死去。

 

 横顔を見せる少女  1880年  東京富士美術館

 

ユデイト 1901年  ベルヴェデーレ宮殿絵画館

 

 

 

べ-トーヴェンフリ-ズ(上の2作)  1901-2年

 

 人生は戦いなり(黄金の騎士)  1903年   愛知美術館

 

水蛇1 1904-07年

 

 

マルガレ-テ・ストンボロ-・ウイトゲンシュタインの肖像  1905年

 

フリッツア・リ-ドラ-の肖像  1906年

 

バ-ジン  1906年

 

 アデ-レ・ブロッホ・バウア-の肖像  1907年





ダナエ  1907-08年



接吻  1908年  ベルヴェデーレ宮殿美術館

 

ユデイト2  1909年

 

メ-ダ・プリマヴェ-ジ  1912年

 

 

死と生   1915年

 

   2018-5-12

 

 

  


   大原美術館

   




 大原美術館は倉敷の美観地区にある。 それは倉敷の絹織・紡績で財を築いた大原孫三郎(1880-1943)が、自身の奨学金において養成して見出した洋画家・児島虎次郎に収集させた芸術品を展示したものである。
小生は高校のクラブで油絵のマネごとをしたことがあります。 その当時は、ミロのヴィ-ナスやモナリザなど世界の名品が日本の美術館へ、それが例え単品での出品であっても、当時の人々には稀有な機会で盛大な観客を集める時代であった。 また、親戚が海外旅行に行くのに飛行場へ父親が見送りにでかけることがあり、それを考えても、とても海外渡航に出かけることは稀有で縁遠い時代であった。また、成人になっても友人はシベリア鉄道経由で欧州に出かけたほどだ。
 教科書に載っている有名な作家の作品を直に見られない時代であり、 それゆえに大原美術館はあこがれの的であった……. 
 今回は実際に行く機会があり、大原美術館を見て大いに期待外れであった。 学生の時から半世紀以上も経てしまったので、海外旅行も高度成長期に急速に普及して、小生でもプラド美術館、ル-ブル美術館、大英博物館などは現地で見たことがある。 テレビでもウフィツィ美術館なども詳細に放映している時代になり、 毎年のようにルネッサンス時代の画家の単独企画展が催されるようになった。 これらの理由でその気持ちは、時代が急激に発展した時期があったがゆえに受容する側が変わってしまったからであろう。あくまで個人的な感想にすぎないのだけれど。 期待が裏切られたと感ずる個人がいたとしても、大原美術館が変化したわけではない。

  貧しかった時代に地方の一個人が私有財産を投じて蒐集してくれた美術作品を現在から判断するのは良くないことだと思う。 限られた予算で海外の一流作品を買うことは無理な話である。 我々は素直によくやってくれたものだと感心しなければなりますまい。 大原孫三郎さんはノブレスオブリ-ジな人だと思います。 孤児の救済や行員の福祉向上、病院の設立など業績もそれに値するものです。


  大原孫三郎の略歴


1880・明治13   倉敷市の大地主で倉敷紡績を営む大原孝四郎の3男として誕生
1897・明治30  東京専門学校(早稲田大学)入学
1901・明治34  放蕩のすえ退学し倉敷へ、孤児の救済をしていた石井十次を知り社会福祉活動に興味を持つ。倉敷紡績入社
1902・明治35  工場内に尋常小学校設立、倉敷商行補習校設立、大原奨学会を開設。
1906・明治39  社長就任。 飯場制度を改める。社の利益数百億円をのほとんどを日露戦争で増えた孤児救済にあてる。
1914・大正3  大原奨農学研究所設立し農業の改善を図る、後に名産品となるマスカットや白桃を開発
1919・大正8  大原社会問題研究所設立。 マルクス経済学研究の中心となり、特高ににらまれる
1923・大正12  倉紡中央病院設立
1928・昭和3  幼稚園を作り市民に開放
1930・昭和5  大原美術館開館
1939・昭和14  引退
1943・昭和18  死去62歳

  ここに少数の作品をかかげておきます。 日本人の作品は充実したものがあるように感じます。


 児島虎次郎 

 岸田劉生

 

  青木繁


 モデイリア-ニ


 
 https://www.ohara.or.jp/201001/jp/C/C3b04.html

 


     2020-12-16

 

 


    徳川美術館



 50年以上の前に美術部に在籍していた。今は絵の世界で活躍している友人二人と学校をサボって徳川美術館へ行ってきた。現在は関東に住んでいるけれど、20年過ごした名古屋は地元でもある。 当時に徳川美術館は、絵画に興味のある人々でもまだ馴染みのない存在でした。 その時は「源氏物語絵巻」が特別展示されていた。 今回訪れてもその展示は常設のものでは無いようだ。

 今回は歌川広重の特別展示である。 個人の版画をまとめて見る初めての経験であった。 広重の「東海道53次」が展示されている。 その風景画に使われていた「ブル-」が印象的でした。 版画なので当たり前なのでしょうが、和紙の手触りの上に落ち着いた青のグラデ-ションが好かったと思える。 小生には 北斎の版画の方が上のもののように感じた、機会を作って実物が見てみたいとも思う。

 常設展示には刀剣や武具、蒔絵の調度品が見られる。付属の庭園も散策できるようであるが今回は逃した。  この周辺はお城に近く、徳川尾張藩の藩邸や武家屋敷が建っていたところであろう、敷地も広い格式が高そうなお屋敷が見受けられる。 小生が暮らした庶民的な土地とは違うようだ。 何十年ぶりの生まれ故郷の懐かしくもある訪問であった。

 


 玄関


 入り口風景


 美術館中庭その1


  中庭その2

 



  広重の展示版画

  箱根湖水図


 庄野 白雨


     2022-5-9



  








 

   リュ-ト絵画    作成中

 

 

 

 

       
       
       
       

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




   ダビンチの音楽
  https://www.youtube.com/watch?v=kgEF5dEt3Rc
 





  
      マニエリスム   準備中







   現実のマリア    作成中

Academy of Ancient Music

 

 

Soprano Nola Richardson

Soprano Nola Richardson and Lutenist John Armato perform one of Dowland's beautiful lute songs. www.NolaRichardson.com
  https://www.youtube.com/watch?v=LpvAtdzPV78